昨今大リストラ報道などで騒がれるメガバンク。就職人気ランキングも大きく落ちましたね。先日WBSでも「メガバンクの安定性がなくなり就職の人気がなくなった」という報道がありました。
今回は、元メガバンク採用担当としてバッサリ反対意見をいきたいと思います。
メガバンクへの就職はいい?悪い?
今、メガバンクに就職することは、、、
総合職はめちゃくちゃチャンスです。とってもオススメです。
一般職はやめといたほうがいいです。
今の時代にメガバンクに就職することを
「センスないよね」「勇気がいるよね」
とか、いろんなことが言われますが、就職人気も落ち、ある程度入りやすくなった今だからこそ、総合職でメガバンクに就職するのはとってもいいと思います。
一般職の仕事はどんどんAIに奪われていきますのでオススメできません。
今日は総合職をオススメするその理由を解説していきます。
銀行の総合職が20代最強の成長環境である7つの理由
なぜ今、メガバンク総合職への就職がオススメなのかを列挙していきます。
1 充実した教育体制
2 若いうちからの経営目線
3 AI活用により面白い仕事への集中ができるように
4 財務と営業といういわゆる「何でも屋」
5 海外への挑戦権
6 30歳で退職しても年収を気にしなければ十分通用する
7 やめても銀行に貢献し続けられる
くらいです。一つずつ解説していきます。
充実した教育体制
まず、「社会人としての基礎」が身につきます。特に1年目、2年目から企業の社長と相対して行かないといけないので、ビジネスマナー、ビジネスで気をつけること、簡単な財務の知識が最低限必須となります。
個人の担当をするにしても、資産家の担当が多くなるので、しっかりとしたビジネスマンとしての素養を求められます。
また、現在30代中盤から後半に差し掛かる世代が超優秀です。就職氷河期に就職した人たちで、洗練されてます。この人たちが10年後の自分の姿、として目標でいてくれることは、仕事をモチベーション高く続けていく上でとても大切になると思います。
若いうちからの経営目線
実はこれができる人は世の中にあまりいません。会計士や一部の戦略コンサルくらいでしょうか。中堅中小企業ではあっても、一緒に経営を考えていく面白さや奥深さはなかなか学べる環境はありません。
銀行の総合職は基本的に個人の取引よりも法人の担当をしていくので、若いうちから企業を担当し、社長とディスカッションを重ねていくことができます。
AI活用により面白い仕事への集中ができるように
今まで、「銀行の仕事は7割事務」と言われていました。それは総合職であってもそうです。クリアしないといけない稟議承認や、不正を防止するための仕組みが多くあるため、「そんなことまで気をつけないといけないの?」ということが多々あり、非効率的な面もありました。
しかし、これからはそうした雑多な業務をAIやシステムがやってくれることになる、ということであれば、より面白い残りの3割の仕事に集中することができます。
現に、めまぐるしくIT化が進み、働きやすさという点ではものすごい改善しました。
今後、さらにシステム化やAIが進むと、本当にやるべき仕事だけやっていればいい、となる。
正直、銀行員としての仕事の面白さは、格段に面白いです。
1年目、2年目から、「金融」を武器に他の誰にもできない案件を仕上げることも可能です。こんな面白い仕事に集中できるのは素晴らしいと思います。
財務と営業という「何でも屋」の称号
銀行で培った力は、どちらかというとベンチャーで活かしやすいと思います。
ベンチャーはひたすらにやることだらけ、一人二役も三役もこなさないといけません。営業、営業管理、財務、経営管理、新規事業企画、マネジメント、組織作り、採用などなど。
銀行で経営目線をつけ、財務に詳しくなり、営業ができるようになれば、このあたりのことはある程度さばけるようになります。
例えば楽天の三木谷社長はよく「ジジ殺し」と言われますね。年上の、優秀な経営者に気に入られることとても上手なんです。三木谷さんも銀行出身ですね。若いうちから経営層と対峙していく経験はこんなところにも生きてきます。
小さい会社では何役もこなせる「何でも屋」は以外と重宝されるものです。
海外への挑戦権
今、どのメガバンクもグローバル展開を加速させています。かつては海外勤務は優秀な若手行員の登竜門、といったイメージもありましたが、今では希望すれば多くの人が海外で勤務をする時代になりました。
海外でやることの多くは現地のマネジメントです。
語学もできるようになりつつ、マネジメントや経営管理も学ぶことができます。
MBAなんかに行く人はまだまだ限定的ですが、正直今の時代MBAもコモディティ化してきてあんまり意味ないですし、社費留学で行ってしまうと大抵はその企業に最低でも5年は在籍し続けないといけない、とか、自分の人生を縛りつけることになってしまい、あまりお勧めできません。
それよりは実際に海外の現場経験積むほうがいいかと。
今まで以上に、総合職社員には海外での仕事に対する挑戦権があります。
30代で退職しても年収700〜800万は何をしても稼げる
銀行員はやめるなら30才くらいでやめるべきです。
銀行の仕事が好きならもちろん辞めなくともいいです。
30才、という理由は給与水準が高いからです。
別の記事で金融機関の給与水準について書きましたが、この水準をもらえる会社は外コン、外銀、総合商社くらいしかありません。
特に、32〜35才くらいで昇格すると、1,200万くらいの給与水準になり、その生活に慣れると抜け出すのは大変です。
銀行員は結婚も早いので、奥さんもいます。子供もいるかもしれません。
家も6,000万くらいで買ってしまうと、ローンも重く、簡単に年収を下げられなくなります。家族からも反対されるでしょう。
30才で700万〜800万、ベンチャーなら500〜600万くらいであればいくらでも働く機会はあるのですが、対象外になってしまいます。
ぶっちゃけ、そこまで優秀というわけでもないな、と思っていた銀行の友人が30才前半で三井物産や三菱商事に転職する、というケースもありましたが、ケースとしては稀でしょう。
海外の経験があれば、銀行退職→MBA留学→外コンという選択肢もあります。
30才前後で、ある程度自由に自分の人生設計がができる環境にしておくことが重要です。
これさえできれば、銀行の総合職は20代最強に成長できる職場だと思います。
実際にメガバンクの偉い人も「人材輩出企業になる」ということを言い出してますし、銀行も変わっていくでしょう。
やめても銀行に貢献し続けられる
「一度決めた会社を退職することは裏切りのようで気がひける」と考える人もいるでしょう。しかし、世の中でリスペクトされる会社はほぼ人材輩出企業です。Googleやリクルートがいい例でしょう。すぐれた人材を育てられる会社は素晴らしい会社ですね。
銀行のすごいところは、「何でもビジネスになる」ことです。
銀行員が何もしなくても、取引先が大きくなることで勝手に銀行がビジネスになる、という仕組みができているのです。
なので、銀行を退職したとしてもその恩を忘れずにいれば、退職した先の会社を成長させることで銀行に対する恩返しをすることが可能です。
もちろん銀行は優秀な人材を退職させたくはないので、引き止めをしてくるかと思いますが、お世話になった人たちにちゃんと恩返ししよう、と自分の中で強く思うことができれば、自分の気持ちの中で「裏切り」とか「逃げ」を感じることはないと思います。
以上、銀行の総合職がいかに人を育て、通用する人材になれるか、を見てきました。
採用担当をやっていると、学生さんや中途採用の人に「こんな活躍の仕方をしている行員がいますよ」と紹介するために、銀行内の人のことをよく知ります。
一方、退職すると同じ銀行を辞めた人がどんな活躍をしているのか、もよく見えてきます。
両方を見て言えることは、何れにしてもちゃんと実力をつけ、自分で自分の生きていく場所を掴む力を持つことができる、というのが共通事項です。
これからAIと共存する時代になり、人の雇用や労働が大きく変わっていく中で、「自分で自分の人生をコントロールできる力」を養うことは大切なことではないでしょうか。
もちろん外資系コンサルなどに行けば、その力は間違いなくつきますが、入り口のハードルが非常に高いですね。メガバンクであればもう少し手の届くところでこのようなキャリアを掴むことが可能です。
最後になりますが、よくメディアで騒がれる「銀行の安定性が失われる」というのは合ってます。でも、安定を求めるのであれば銀行以上に電力や鉄道などのインフラ会社の方が圧倒的に安定的なのであって、銀行に安定求めてはいけないです。採用面接をしていた時も、安定を求めるような学生は落としていたので、実は周りが騒ぐほどには中にいる人間はそこまで気にしていない、というのが実情ではないでしょうか。
メガバンクの採用についてはそれぞれ以下でまとめていますので、是非ご覧ください。
三菱UFJ銀行
三井住友銀行
みずほ銀行
銀行に入るためにオファーボックスが有用な理由
銀行に入るには、基本的なSPIと徹底的な自己分析が必要です。
面接でもあまり難しい質問はなく、基本的な人間性を見極めるものばかりです。
銀行は経営者の資質を見極めるのが仕事ですから、就活をする学生の資質をしっかりと見極めに来ます。
みなさんの自己分析を助けてくれる面白い機能がこのオファーボックスというサイトのAnalizeUというテストです。
自己分析に役立つ、というのもそうなのですが、SPIの性格診断の結果に近い結果が出るのです。
特に、面接に慣れていない素人面接官は就活生の皆さんが受けたSPIテストを手元に持ちながら話を聞きます。
SPIの結果に「こんなことを聞いてみてください」という質問事例が書いてあるから、とりあえずそれを聞いておこうとなるためです。
そうすると、このAnalizeUを受けておくことによって、就活生の皆さんは「面接官は自分を『このような人間』として見てくるだろう。それならこんな話を聞きたがるはず」という想定をすることができます。
無料で受けられるテストですので、是非一度受けておくことをオススメします。
※オファーボックスは逆求人サイトですが、大手で採用の多い企業からはスカウト来ません。採用数が多いと、1人1人に連絡を取るのがかなりの手間になってしまうので、非効率だからです。10~20名くらいまでの採用数の企業が使うようなイメージです。
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では、本日はこの辺りで!