元メガバンクで採用戦略担当していました。色んなところに就活系の記事があるのですが、企業からお金をもらって書いている記事がほとんどで、実態が見えません。企業分析、選考内容、金融各社の採用に対する考え方を、ここでしかわからないものを公開していきます。
参考記事:【学歴フィルターは?】三菱UFJ銀行の採用大学一覧|就職難易度,倍率も
【銀行の基本】
そもそも銀行の基本的な機能は
間接金融と直接金融
銀行を調べると、この「間接金融」という言葉が必ず出てきます。
なんとなく意味はわかるのですが、意義が分かりづらいのがこの間接金融です。
何が間接?という説明はよくあるのですが、
なぜ間接金融が世の中に必要なの?と思うわけです。
間接金融から直接金融へ、は結局進まない
間接金融から直接金融へ、という言葉もよく聞きますよね。
でもこれ、20年くらいずっと言われている言葉です。
つまり、間接金融である銀行が直接金融である証券会社を取り込んでしまったので、もはやはあってないような言葉になってしまいました。
2000年代くらいにインターネットが流行して、誰でも大量の情報にアクセスできる時代になりました。
そうなると、今までは我々個人一人一人が、どの会社がいい会社でどの会社が良くないのか、というのを把握できるようになるため、直接出資をしたりお金を貸したりできるようになる。
最近でいくとクラウドファンディングなどがまさにこれに近いですよね。
しかし、世の中に数百万とある会社、プロジェクトを理解してそこにお金を出す、というのはやはり誰にでもできるわけではなく、集められるお金も限界があります。
銀行なら、とりあえずわからないけどお金を預けておくだけ、簡単な行動だけで世の中にお金を流通させることができます。
「非常にシンプルな仕組みで大きな社会的意義を担う」あたりが間接金融である銀行がなくならない理由です。
銀行は金融というより情報産業!?
さて、上記の話を見るとわかるのは、銀行の強みは
「数百万の会社からいい会社を見極めてお金を貸すこと」
にあります。
そして、そのほとんどの会社はその会社の財政事情、つまりお財布の中の情報は隠しています。
Googleで検索しても出てこないんですね。
つまり銀行は、この「企業財務」にかかる莫大な情報を持っているからこそ、世の中に存在する数百万という会社の中からいい案件を選別することができる。
これが、間接金融の社会的な意義であり、他に代替されない理由となっています。
だって、自分のお財布の中身なんてできれば人に教えたくないですよね?その教えたくない情報をたくさん持ってるわけです。長年のお客さんと銀行の信頼関係で成り立ってきたわけですね。
銀行、信託、証券はなぜ一緒になるの?
最近「ONE MIZUHO」のように、銀行、証券、信託を一体とした金融グループが多く誕生し、それを売りにいていることが多いですね。
三菱UFJ銀行も
銀行 三菱UFJ銀行
信託 三菱UFJ信託銀行
証券 三菱UFJモルガンスタンレー証券
と、3つの銀・信・証を備えています。
なぜ、この銀・信・証を揃えるのでしょうか?
この銀・信・証は全て、「お客さんのお財布の中情報を教えてもらう信頼関係」がビジネスの肝となっているため、非常に相乗効果が大きいんです。
どういうことかを解説しましょう。
あなたが、宝くじが当たって6億円手に入ったとしましょう。
まず、それどう使おうか、と悩みますよね?
まずは定期預金でもしとこうかと思って銀行に6億預けます。
でも6億預けても年に0.1%しか金利つかないので、60万円にしかなりません。
そこへ、証券会社の人が来て、
「うちなら若干リスクはありますが、年1%、つまり10倍の600万が毎年入る商品がありますよ」という。
毎年給与と同じくらいのお金がずっと入ってきたら確かにいいな、、、でも6億なくなる可能性も。。。
そして信託の人が来て、
「あなたがその6億を持ったまま突然死んでしまったら、半分は相続税で国に持っていかれますよ。今のうちから計画的に6億をどう使うかを考えましょう」
そんなに持って行かれる、、、誰かに取られるくらいなら大切な人に渡したいけど、、、
といってくるわけです。
「誰の話を信じたらいいんだ〜〜〜〜」
と、なりますよね。
なので、3つの窓口を1つにしてしまって
「何でも相談してください!一番いいご提案を致します」
としてしまった方がお客さんにとっても気軽に相談ができるようになります。
金融機関からしても、この「お客さんとの信頼関係を作ること」が最も難しいことなので、
この窓口が1つに出来ることで大幅に経営効率を高めることができます。
将来的に街にある銀行は全て銀行、証券、信託、なんでもできる店舗になると思います。
(そもそも店舗がいつまで存続するか、という問題はありますが)
【三菱UFJ銀行あるある】
さて、少し真面目な話が続いたので、ここで息を抜いて
「銀行員あるある」
についてお話をしたいと思います。
よく学生さんから聞かれた質問でもあります。
気軽に読んで下さい。
メガバンクで就活しようとすると必ず出てきますw
銀行員は結婚が早い?
A はい、世間一般に比べると早いと思います。
総合職は7割は30才までに結婚してたと思います。
・魅力的な異性が近くにいることw
・それなりに収入がいいこと
・周りが結婚していくと、自分もしなきゃ、という空気感ができること
などが要因でしょうか。
行内結婚はどれくらいある?
A めちゃめちゃ多いです。すごい多いです。
特に三菱UFJ銀行は行内結婚が多い、と銀行業界では言われています。
1円でもお金の計算が合わないと帰れないって本当?
A 支店でお金を扱っている人はそうですね。
しかし、現在は機械処理が進んでいるので、お金が合わないことはほとんど起きません。
総合職の人間はほとんど支店にいないので、あまり関係ありません。
僕は10年銀行にいましたが、お金が合わなくて帰れない、という経験は一度もありません。
午後3時以降は何をやっているの?
A 支店では上記のように1日のお金の動きを全て集計し、まとめておくという作業をしています。
毎日のお金の動きを全てすぐわかるようにしておかなければならないと法律で決まっているので、
支店を閉めてからの方がむしろ忙しいです。
総合職の人間は支店にはほとんどおらず、普通にオフィス勤務やお客さんのところに営業に行ってます。
世間の常識は銀行の非常識?
A はい、よく言われますし、実際そうです。
「そんなことまで!?」と思うような、非常に細かい規則や厳しい決まりごとがあります。
正直うんざりするくらい規定が多いです。。。
ただ、お客様の大切なお金を扱う仕事というのも世間にあまりないので、
むしろ非常識なくらいでいいのではないでしょうか?
逆に銀行が普通のセキュリティレベルの会社だったら嫌じゃないですか?
「三菱住友銀行」と言われるとキレる
A これは良くありません。。。銀行の人間は「社名の大切さ」を教えられます。
会社の名前は子供の名前を決めるくらい大切なものなんですね。
実は「そんなこと?」と思うことにも理由があるんです。
でも、よく間違えちゃいますよね。
「東京」がなくなった?
A はい、なくなりましたw
以前は「三菱東京UFJ銀行」だったのですが、「三菱UFJ銀行」に名前が変わりました。
東京というのは昔の東京銀行の名残なのですが、こないだなくなっちゃったんですね。
なので、皆さんは三菱東京UFJの採用出なく、三菱UFJの採用を受けることになります。
社名を間違えると相手に失礼なので、間違えないようにしてくださいね。
USJと間違えられる
A 関東だと間違えられません。関西だとUSJの方が有名なのか
三菱USJと言われることが多々有ります。。。
銀行は金の世界、USJも金の世界、、、そう意味では同じか、、、
数字に強くないと入社できない or 入社してからきつい?
A よく「銀行員は数字に強くないといけない」と言われますが、決してそんなことはありません。
数字は毎日触れていれば自然と強くなるものです。入行前はあまり気にしなくてもいいでしょう。
数字についてあえて言うならば、数字と言うよりも論理的な考え方ができれば大丈夫です。
「この事象が起きると数字がこう動くはずだ」
「ここの数字がこうなるなら、別のところでこうなるはずなのになってない」
とか、出てきた数字をそのまま使っても仕方がなく、仮説検証とかに使うんですね。
三菱はプライドが高い?
A 実際にはそんな感じもないです。旧東京三菱の文化はそんな感じかもしれません。旧UFJというか、三和の人は全然そんな気がしないです。
僕が就職したのはちょうど三菱東京UFJ銀行が誕生するタイミングくらいでしたが、面接でどっちの出身の行員さんかを予想することは簡単でした。三菱東京UFJと、名前が長いだけでなく、やはり真ん中で真っ二つに切れている感じでしたね。
金融業界でいくと、むしろ野●證券や東京●上日動の方がよっぽどプライド高そうです。
旧派閥はまだある?
A 現場レベルではだいぶなくなってきています。
合併してもう12年経ちますからね。
ただ、役員とか、偉い人は未だに旧行の意識はかなり強くあると考えたらいいと思います。
UFJとかのレベルでなく、三和とか、東京とか三菱とか、それくらいのレベルです。
逆に言うと、それだけ自分の所属していたところに拘りや誇りを持っていたんですね。
家を買うと転勤させられる?
A 本当です。家を買ってローンを組むと、辞めづらくなるじゃないですか。
なので、多少僻地や遠くに転勤になっても簡単に辞められない。
なので転勤、というのは会社の理屈としては確かにそうですよね。
僕の知り合いは出身埼玉、初任店が大阪でずっと10年、大阪に家を買った瞬間に東京勤務でそこからずっと東京。
買った家に住んだのは最初の3か月だけ、という人もいました。
最悪ですね!
どうすれば内定取りやすい?
A 最短内定には要は徹底的な自己分析、が必要なのですが、様々なサイトがある中で、Offerboxとキミスカの2つの自己分析ツールは有用だと思います。2つ登録して、内容を見比べる、というのがいいかと。
大手からベンチャー企業まであなたにオファーが届くスカウト型就活サイト【OfferBox】
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残念ながらそれ以外の大学だとOBOGの数が少ないので、別ルートのOBOG訪問を考えないといけないですね。
三菱東京UFJは採用でリクルーター制がないので、先輩社員と会うのが難しいです。うまくこの辺りのサイトを活用してください。
僕の考える就活の進め方はいかにまとめていますので、参考にしてください。
https://syukatsunohonne.com/472
【三菱UFJ銀行の歴史、文化】
さて、ここで銀行業界全体の変遷をまとめていきたいと思います。
メガバンクの就活にはまだまだインプットが必要です。
下の図は良く見る図なのですが、実はメガバンクというか、都市銀行と言われる大きな銀行は元々10以上もあったんですね。それが以下のように統合して大きくなっています。
ちなみに、統合の10年前の1992年、世界を人の銀行が席巻していた時代がありました。
みずほは世界トップ20企業のうち3つ、三菱で2つ、SMBCで1つの会社が一緒になっています。
今で例えると、P&Gとジョンソンアンドジョンソンが合併するとか、フェイスブックとテンセントが合併するような、
ありえないような大合併なんですね。
それはでかくなりますよね。。。
銀行はしょうもない事務や法令対応のための記録を残しておくことなど、非常に業務が煩雑になるのですが、それぞれの銀行で全く同じことをやっています。なので、その部分を共通化できるだけでもコストメリットを取ることができるんです。
元々の銀行の文化と色濃く残る三菱と三和
この中で、今でも色濃く文化を残すのが、三菱銀行と三和銀行です。
三菱は言わずと知れた三菱財閥の雄、特に三菱財閥系の大企業との取引に強みを持ちます。
みなさん、「金曜会」というのをご存知でしょうか?
金曜会は三菱系のグループ企業を束ねる組織です。
この金曜会の中でも幹事会社が決まっており、その一つが三菱UFJ銀行です。
(他は三菱商事と三菱重工業です)。
この会議で例えば「三菱自動車を三菱グループの中でどうするべきか?」とかいうような非常に重要な決定が下されている、とされます。
そこの幹事であるくらい、旧三菱銀行の色は濃く残っています。
もう一つは三和銀行です。
元々は関西で住友銀行とともに力を持っていた銀行なのですが、三和銀行からUFJ銀行の中核となり、そして三菱UFJになりました。
UFJが三菱に合併されるときは当時の金融庁の指導等により、
「UFJは三菱との合併を余儀なくされた」
という意識があり反発していた人も多かったようです。
それくらい三和、UFJに思い入れのある人たちが多い、ということですね。
文化としては比較的冷静にビジネスを展開する三菱に比べると、イケイケで攻撃力の高い組織文化、営業の強い文化です。
組織の三菱、個の三和、サッカーでいうとイタリアとブラジル?みたいなイメージかと思います。
今でも旧どちらの店舗なのか、上司がどちらの出身なのか、によって全然支店や支社の雰囲気が異なります。
旧三和の方が上司になると、「あれ?三菱に入ったつもりなのにここはSMBC?」という感覚ですね。体育会系イケイケの人も多いです。
なので、みなさんも入行後にどちらの文化に馴染んでいくのか、楽しみですね。
【三菱UFJ銀行の事業上の特徴】
三菱東京UFJの現在の事業の特徴をまとめていきます。
他のメガバンクの違いとかを見ておいてください。
「海外に強い」三菱ブランド
よく言われるのが、三菱UFJは海外に強い、ということですね。
今は社名から取れてしまいましたが、昔は「東京三菱銀行」でした。それが三菱東京UFJ銀行になり、東京が外れて今の三菱UFJ銀行になっています。
この「東京銀行」というのが元々外国為替を専門にしている銀行だったため、外国業務をするなら東京銀行、というイメージが定着しています。
また三菱各社が海外で活躍することにより名前が売れていきますね。
三菱、三井、住友の旧財閥3社の名前は日本企業では海外によく知られた名前として有名です。
国内人数よりも海外の人数の方が多い!?
実は三菱UFJグループ全体でみると、日本の職員よりも海外の職員の方が多いです。
これは米国のユニオンバンク、タイのアユタヤ銀行の2つを傘下に持っているために起きる事象です。
正直実務上で関わることはほとんどなく、三菱UFJという傘の下にただ銀行が幾つかそれぞれの国でぶら下がっているだけ、なのであんまり働いていく上では関係ありません。
一方で、例えば海外の店舗で不正があったり、経済的に厳しい状況に追い込まれた時には、「兄弟が困っているから助けなきゃ」となり、コスト削減などの余波がくる可能性があります。
普段は全然知らない人たちでも、困った時はお互い様、として助け合うことが必要です。
「なんとなくいいイメージ」、最大の強みは「規模」
実は、規模の大きさ以外はさしたる特徴のない会社になってしまいました。
しかし、この「規模」をここまで大きくすることは並大抵のことではないです。
グループ企業に企業の理念を浸透させること、コンプライアンス(法令遵守)の徹底、人員の採用と育成など、本当に素晴らしい経営力です。
「規模拡大に耐えうる会社経営の巧さ」、が三菱UFJ銀行の最大の強みです。
規模が大きいことは実は将来のリスクに
もちろん、規模を拡大すればいい、というものでもありません。
先日「三菱地所とともにの銀行店舗を商業施設にしていく」という報道がされていました。
駅前の一等地にいい不動産をたくさん持っているので、そこに飲食店や雑貨店などが入居できるような
商業ビルにするということです。
これは、インターネットバンキングが進む中で店舗に来る人が減少しており、もはや店舗を運営するコストがもったいない、という状況になっています。
なので、少しでも店舗から上がる収入を増やしたい、ということで店舗を開発して賃料収入を得よう、ということですね。
規模が大きいからこそ、ビジネスのトレンドが大きく変わった時はハンドルを切るのが大変です。
今は中国のアリペイやウィーチャットペイなどが金融のかたちを大きく変えそうですよね。今後が注目です。
モルガンスタンレーを手に入れたことが大きい
なんか歯切れの悪いことばかり言ってきましたが、三菱UFJの経営の巧さを象徴する案件が一つあります。
それが、2008年のリーマンショックの時に実施した、
「モルガンスタンレーの関連会社化」
です。
モルガンスタンレーは「バルジブラケット」と呼ばれる、世界の巨大な投資銀行のうちの1つで、
権威と歴史のある素晴らしい銀行です。
当時の三菱東京UFJ銀行は金融危機の中で9,000億円という巨額を投じてモルガンスタンレーを関連会社にしました。
例えば世界を股にかけたM&A、買収のようなものをやろうとすると、ゴールドマンサックスや
モルガンスタンレー、JPモルガンといったバルジブラケットが必ずと言っていいほど顔を出します。
元々日本の銀行はこのような世界を股にかけるような案件はできない、力がない、とされていて、
日本の企業ですら海外の会社を買収するときには海外の投資銀行をパートナーとして選定している状況でした。
それがモルガンスタンレーのノウハウを三菱UFJが活用できる、という状況になったため、一気に形勢が変わりました。
モルガンスタンレーも日本の企業の取引がものすごい強い、というわけでもなかったので、三菱UFJの顧客ネットワークと、モルガンスタンレーの金融関する最先端のノウハウを組み合わせることで非常に高い効果を出していました。
以下のように、現在ではM&Aの分野では、ゴールドマンサックス証券、野村證券と肩を並べ、3強となっています。
金融危機の中で大胆に攻める、この辺りが本当に三菱UFJの強さだと思います。
3メガバンクの強みの比較
さて、よく3メガバンクって結局どこが強いの?というような比較をされることがあります。
結局銀行のビジネスは
規模×収益性
の掛け算という、非常にシンプルな計算です。
1億円貸して1%金利をとったら=100万円
1億円貸して2%金利をとったら=200万円
ですね。
規模で圧倒的な1位は三菱UFJ銀行
収益性で1位は三井住友銀行
三菱UFJはいかに規模を保ったまま収益性を高めるか、
三井住友はいかに収益性を保ったまま規模を大きく出来るか
みずほは、、、とりあえず利益が減り続けているので、まず成長軌道に乗りたいですね。
あとはご自身の興味のある分野に応じて強みのある分野とかを見たらいいのですが、正直言ってM&Aにしろシンジケートローンにしろ、膨大な銀行全体のビジネスからするとほんの一部にしか過ぎないので、まずは上記のイメージを持っておけばいいと思います。
(興味に応じてみるべき指標)
・M&Aリーグテーブル
・シンジケートローンリーグテーブル
・プロジェクトファイナンスリーグテーブル
・IPO主幹事リーグテーブル
【三菱UFJ銀行の組織解説】
さて、会社全体を理解するには、会社がどのように成り立っているのかを知る必要があります。
OBOG訪問や面接の時も、相手と同じ目線で話ができると「よく調べてきているな」と思ってもらえます。
「支店」と「支社」の違いを理解しよう
よく資料を見ていると
「支店」という言葉と「支社」という言葉を目にします。
「支店」個人のお客様向けの組織
いわゆるイメージのしやすい、振込手続きやお金の入出金をしたり、住宅ローンの相談や投資信託の販売をするよな人たちです。
「リテールビジネス」なんて呼ばれることもあり、全国に拠点があります。
「支社」法人(会社)のお客様向けの組織
企業向けの融資をしたり、海外進出のサポートをしたり、デリバティブと呼ばれる金融商品を提供したりします。
こちらは「ホールセールビジネス」なんて呼ばれたりしますね。
よって、支店、と支社はお客様によって分かれています。
ちょっとかっこいい名前、投資銀行と国際部門の違いって何?
法人組織を支える組織として、投資銀行、インベストメントバンク(略してIB)と呼ばれる組織があります。
投資銀行、インベストメントバンクは
「特殊な金融手法を使って、通常の融資ではできないようなことを可能にする」
のが日本のインベストメントバンクの特徴です。
別に「融資でなくて投資をしている」わけではなく、むしろ「難しい融資をしている」という人たちですね。
ストラクチャードファイナンスという言葉があります。
ストラクチャーなので「構築する」ですね。そう、個別個別に融資を構築するんです。企業ごとにオーダーメイドで融資を組み立てるため、契約書が300ページくらいになったりします。。。
ストラクチャードファイナンスの中で、「これって他の会社にも使えるんじゃないの?」という形で色々な融資が生まれてきます。
例えばシンジケートローン、というものとかですね。
この辺りは投資銀行の解説を別途記事化しようと思いますので、ご興味ある方は是非そちらをご覧ください!
(投資銀行の説明だけで凄い長くなってしまうので。。。)
・証券会社の投資銀行と銀行の投資銀行は何が違うの?
さぁ、よく聞かれる質問です。証券会社と銀行の投資銀行の違い。
正直かぶるところとかぶらないところがあります。
かぶるところは顧客規模で棲み分けをします。
大企業または公開企業であれば証券会社、中堅中小企業であれば銀行、みたいなイメージですね。
●かぶるもの
・M&Aアドバイザリー業務
・不動産などの流動化、証券化
●かぶらないもの → お金を貸す系の投資銀行業務
・M&A、MBOファイナンス
・シンジケートローン
・プロジェクトファイナンス
などなど。
先にも触れたとおり、三菱はM&Aアドバイザリーはうまくモルガンスタンレーのノウハウを使っていますね。
・国際部門の役割
さて、こちらもちょっとかっこいい銀行の国際部門が何をやっているか、です。
若干投資銀行と混同しがちですので、明確にしましょう。基本的に国際部門の役割は以下のとおりです。
海外拠点の業績管理
海外拠点の店舗展開計画立案推進
海外拠点のシステム管理
海外の金融機関との提携、買収
実は、正直結構地味でつまらない仕事も多いです。。。
結局は統括をする人間なので、自分はプレイヤーにならないんですね。
お客さんが見えづらい場所になり、ひたすら数字とシステムと行内の根回しが仕事になります。
この根回しが一番かもしれません。。。
海外に行って実際にお客さんを持つ、ということもできますが、日本人が海外拠点に行くとほとんどの場合は海外に進出している日本企業を担当することが多いです。
これだと結局こっちも海外の拠点、あっちも海外の拠点、お互いに日本の本社の状況確認しながら仕事をしないといけない、というなかなかに面倒な状況に追い込まれます。
まあ、その中でも色々な人と一緒に仕事ができるので、社内の人脈は広がり、帰国後の仕事はしやすいと思いますし、海外の人間同士の絆が強いので、その後色々な場面で自分を助けてくれるでしょう。社内人脈の強化、という意味ではいいかもしれません。
総合商社のようなかっこいいビジネスのイメージはどちらかというと投資銀行部門の人間の仕事で、国際部門ではないので注意してください。
最近はどのメガバンクも海外の金融機関の買収に力を入れているので、この部門にエース級の行員を投入しています。なので、仕事はそこまで面白くなくとも、会う人は面白いと思います。
銀行で一番大きなお金を動かす市場部門
市場部門?なんだそりゃ、と思うかもしれません。
なかなかに馴染みがないですよね。
みなさん海外旅行に行く時、空港とかでドルやユーロを買えますよね?
あれはこの市場部門の人間が海外からドルをやユーロを買ってきているんです。
例えば企業さんも、米国から牛肉を大量に仕入れようとすると、大量のドルが必要になりますよね。なのでお客さんのためにドルを用意してきてあげるんです。
顧客のために外貨などを用意してあげる人のことをカスタマーディーラーと言います。三菱UFJ銀行はじめ、日本のメガバンクの市場部門は7割がこのカスタマーディーラーです。
一方、銀行から「君に10億円あげるから、1年間で15億円にしなさい」と言われて、ひたすら自分で外貨や金利を毎日取引して稼ぐ人間も少しいます。
これをプロップトレーダーと呼んでいます。
自分で稼がないといけないので、孤独な闘いですね。。。
あとはあまり知られていないところでは、銀行は今お金が非常に余っています。余ったお金は日銀に預けたり、国債を購入したりします。
いくらを日銀に預けようか、とか、どれくらい国債買っとこうか、とかを考えるのも市場部門です。ALM(Asset Liability Management)と言って、「お金余ってるから国債買おう〜」とか、お金が余ってる、足りない、という銀行全体のお金を管理します。三菱UFJであれば250兆円の資産がありますよね。1%お金が余っているだけでも2兆円です。
なので、この人たちは一気に2,000億円の国債買います!とか言い出したりします。。。
いろんな仕事がありますね〜
・コーポレートスタッフ
ここは会社組織を作るための諸々の仕事があります。
銀行でなくとも、どの会社にもあるものですね。
なので、ここは割愛します〜
以上が、ざっくりとした組織のご紹介です。
メガバンクはどこもほとんど組織の構造変わらないので、どこか一つでじっくり勉強すればいいです。
【職種、キャリア】
職種の種類
三菱UFJ銀行が採用する職種は以下の通りです。
総合職
総合職特定職
アソシエイツ職
3つの銀行を職種で比較すると以下の通りとなります。
総合職のキャリア
まず、総合職ですね。正直、総合職は非常にキャリアの幅が広いので、なかなか「これ!」といったキャリアはありません。
一方、幾つかのパターンはあるので、パターンを7つ程度ご覧いただきたいと思います。
総合職キャリアのモデルケース
1 国内営業一筋コース
2 海外国内行ったり来たりコース
3 投資銀行と国内営業行ったり来たりコース
4 投資銀行ひたすらコース
5 市場部門ひたすらコース
6 コーポレートスタッフと営業行ったり来たりコース
7 証券と国内営業行ったり来たりコース
割と一般的に知られているのは「国内営業一筋コース」で、全国の拠点をあっちこっち、というイメージですが、
このタイプの銀行員は実はそんなにいないんですよね。1〜2割くらいじゃないですか。
投資銀行や市場、コーポレートスタッフあたりは一度行くと長くなりがちで、20年ずっとその部署、のような人もいます。
総合職の年収モデル
総合職の年収はかなり幅広くなりますので、以下のようなイメージですかね。あくまで、想定です。
社内競争が激しいと言われるメガバンクですが、7〜8割くらいの人は年収1,000万くらいは行くんじゃないですかね。
ポイントは部長、副部長と呼ばれる、いわゆる経営層に近いところまで行くかどうかです。ここまでいくと生涯年収は4億は越えると思います。
だいたい同じ年代の中でも2〜3割程度くらいですかね〜部長職にまで行けるのは。でも、今はたくさん人が辞めているので、多分、偉くなりやすいです。。。
総合職の給料を3メガバンクで比較しましょう。
株主や投資家向けの資料を見ると、フィナンシャルグループの平均年収が出ていますので、これで比較します。
たまに四季報とかに平均給与が載ってますよね?それでいくと35歳で800万くらいがメガバンクの相場になるのですが、これはすべての職種を含んでしまいます。
一方、フィナンシャルグループは以下の表でご覧いただく通り、人数がとても数ないです。
基本総合職+補助のための事務職のみを集めるため、総合職の給与イメージに近くなります。
実際にはこれに+200万円くらいはあると思います。
銀行間で比較をすると
SMBC > 三菱UFJ > みずほ
で、三菱は真ん中ですね。程よい感じ。
総合職特定のキャリア
総合職特定の方はわかりやすいですね。
個人と法人の両方がありますが、個人が殆どです。
法人の場合は、少しお金持ちな会社の社長を担当する、というくらいでいいと思います。
総合職特定の方のキャリアとしては、個人向けのコンサルティング業務を行う「支店」という組織の支店長を目指していく、ということでほぼ一本です。
総合職特定の給料はそこまでいいわけではないですが、それでも30代後半で年収1,000万以上を目指していく、という意味では大手メーカーの総合職と同じくらいの年収水準になります。これも、ある程度想定です。
23才 300万
28才 主任 500万
33才 課長 800万
→管理職になる前に半分くらいは退職するみたいです。
38才 副支店長 1,000万
43才 支店長 1,200〜1,500万
これくらいだと思います。
最近は支店長になるのも本当に早いです。これは就職氷河期が2000年〜2005年頃、この世代が35〜40才くらいになっており、ここから優秀な人材を早期登用しよう、という流れが定着しているから、ですね。
アソシエイト職のキャリア
実は総合職特定よりもアソシエイト職、つまり一般職、事務職の方がキャリアは幅広くはありますが、ひたすら●●、という方が多いです。。
1 ひたすら支店の事務職コース
2 ひたすら事務センターコース
3 ひたすら支社での総合職サポートコース
4 ひたすら本部での総合職サポートコース
アソシエイトの方の年収は、残念ながらあまり上がりません。
30歳を過ぎても年収500万いくかいかないか、です。
事務部門の管理職になれば800万近くまで行くかもしれませんが、
年収水準を求めるよりは
「より安定的に、目の前の人の役に立つ仕事」
をやっていく、という方に向いている職種です。
一般職、事務職であるアソシエイト職とよく併願されるのが
・航空会社のCAさん
・他の銀行の事務職
・総合商社の一般職
・生命保険、損害保険の個人向け営業、事務
の4つが圧倒的に多いですね。
【コラム:学歴とキャリアの関係】
さて、皆さんは銀行は学歴主義が強い、と思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、一部で当たっていて、一部は当てはまらないです。
どういうことかを見ていきましょう。
まず、「総合職」という職種を考えてみてください。
文字の通り「なんでもやります」という職種です。
つまり「何でもできる」人が偉くなりやすいんです。
銀行には本当に幅広く専門性を求められる仕事があります。
それをいくつも経験するとなると膨大な勉強量になります。
この勉強量に耐えられるのは、自然と東大京大をはじめとした、
偏差値的に高い人達に限られてきてしまいます。
これは、上記のキャリアで示した、
「コーポレートスタッフと営業行ったり来たり」
のパターンで、いわゆる「能力主義」的に偉くなる人です。
一方、銀行で偉くなる上で一番ポストが多いのが、営業店の部長や支店長です。
本部の部長はほんの一握りのポストしかないので、偉くなるなら現場が偉くなりやすいんですね。
こちらはむしろ実績、結果重視ですから
「結果主義」的に偉くなります。
銀行の場合、「何でも屋さん」は重宝され、なかなか現場に出してもらえず、東大京大でも本部にずっといて、ずっと副部長、みたいな人も多いです。
一方で、東大京大ほどいろんなことできないけど、営業力だけはピカイチです!
というMARCH出身者などが、現場の営業部長や支店長になることは多々有ります。
そう考えると、一概に学歴が高ければ昇進しやすい、というわけでもないんですね。
これが、学歴とキャリアの関係です。
三菱東京UFJの採用もどちらかというと旧帝大早慶あたりに採用数は偏っていますが、MARCHご出身の方でも十分出世のチャンスがありますので、頑張ってください!
【Vorkersの比較】
さて、今まで私の言いたい放題やってきましたが、第三者の意見もちゃんと聞けるようVorkersで比較しましょう。
Vorkersはご存知、現役社員や退職した人が、その会社を評価する、いわば「会社の食べログ」ですね。
なかなかに興味深い結果が見えてきます。
・Vorkersで3メガの比較
まず、3メガでいうと先ほどの年収と同じ、
SMBC > 三菱UFJ銀行 > みずほ
という構図が見えてきます。
就活をしている学生さんのイメージでいくと、圧倒的に三菱UFJがトップだと思われるのですが、意外にもSMBCが評価高いんですね。
評価されているポイントを比較します。
三菱UFJの特徴は、、、
「残業時間の短さ」
「法令遵守」
ですね。いかにも三菱らしい「キチッと」した感じが見て取れます。
職種別に見てみましょう。
総合職で見ると
「待遇面の満足度」
「社員の相互尊重」
が高い値になります。
総合職は上で見たとおり、30歳で1,000万近くもらえるので、待遇面は相応に高いですね。
「社員の相互尊重」という意味では、いい人間関係を築きながら仕事をすることができそうです。
営業職で見ると、実はそんなに特徴的なところがないです。
総合職特定、と言われるようなこの営業職については、社員満足度はそこまで高くないのかもしれません。
最後はアソシエイトです。
「風通しの良さ」
「社員の相互尊重」
が比較的高く出ています。
働く環境は良さそうですね。3メガの中でも有位に高い数値が出ています。
一方、人事評価の適性感が低いので、しっかり働きたい人にはあまり向かない職場かもしれません。
同様に他の金融機関との比較
日系の金融機関を見ていきます。
(損保)
ダントツでマリンが評価高いですね。
東京海上火災保険 4.12
三井住友海上 3.12
損保ジャパン日本興亜 3.32
(証券)
証券は学生からあまり人気はないですが、実は社員の満足度はそれなりに高いようです。
・野村證券 3.97
・大和証券 3.73
・SMBC日興証券 3.31
(生命保険)
生保は全般的に評価低いですね。。。
日本生命 3.13
第一生命 3.23
明治安田生命 2.95
【OBOGの活躍】
会社自体の評価の次に、三菱UFJ出身者が世の中でどれだけ活躍しているのか、を見たいと思います。
つまり、この会社に入ってどれくらい力がつくのか、というところですね。
・任天堂社長 君島達巳
・タリーズ創業者 前参議員議員 松田公太
・ミサワホーム社長 水谷和生
多方面に非常に活躍されますね。
任天堂の社長が銀行出身てすごくないですか??お堅そうな銀行と、クリエイティブなゲームがミスマッチ、、、
検索するとわかるのですが、実は他のメガバンクほどに「三菱UFJ出身者」というのは検索結果が出てきません。
割と三菱東京UFJ銀行を出て外で活躍する、という人は少ないかもしれません。
「力がつかない」
というよりは、じっくり三菱東京UFJ銀行の社内で力を発揮していく人が多いのかもしれません。それはそれで会社としてはとてもいい形ですが。
ただ、私個人としては外との関わりが少なかったり、刺激が少ないのかなとも推察してしまいます。
もっといろんな人の経歴を見るには、ビズリーチキャンパスで見てみましょう。
【採用の状況】
さて、少しずつ話を採用にしていきましょう。
採用数 毎年200人くらい減ってますね
2015年 1,596名
2016年 1,391名
2017年 1,035名
職種別にすると以下の通りです。
完全に推測です(が、ある程度は当たっているはず、、、)。
総合職の人数はそこまで変わりません。
営業職もそこそこキープです。
一気に採用数が減っているのはアソシエイツ、つまり一般職、事務職です。
昨今の「AIに代替される職業」というので銀行員がよく取り沙汰されますが、この辺りに影響が出ています。
一方、会社の根幹を支える総合職については、バブル期に入社した人たち、昭和62〜平成2年くらいまでの方々が、入社して30年たち、徐々に定年を迎えていきます。
また、2000年前後の就職氷河期に人がとれてないので、
おじいちゃんと若者、という組織になっています。
おじいちゃんが抜けた時のためにも、しっかり若者を確保しようとしています。
採用力はかなりしんどくなってきている
近年の三菱UFJの採用はかなりしんどくなっています。
3メガバンクの採用力でいくと
三井住友 > 三菱UFJ > みずほ
でしょうか。
慶應義塾大学の体育会でコーチをやられている方に伺ったことがあります。
SMBCは良い学生を採用している
三菱UFJはそこそこの学生を採用している
みずほに行く学生はあまりいない
というのが現在の採用力だと思います。
人気落ち気味なのはむしろ受ける人にも銀行にもプラス
これは三菱UFJに限ったことでないと思いますが、やはり昨年3メガ合計で数万人規模のリストラを発表したことから、人気はだいぶ落ちているようです。
銀行の一つの武器は「安定性」だったと思いますが、それがなくなったので、大きく受ける人数は減りました。
個人的にはそれでいいと思います。
今まで、銀行の仕事を全然好きじゃないけど、「とりあえず受ける」という学生が非常に多かったと思います。
特に業界のトップである三菱UFJはそのような学生が多かったことでしょう。
学生からしても、本当に入りたい人が受からず、「抑え」的に受けた学生が内定をとっていく。
企業からしても極めて多くの学生がエントリーしてくるので、選考を企画するだけで大変。SPI受けてもらうだけでお金が大変、とあまりいいことはありません。
究極的な採用って、1000人受けに来てくれて、1000人採用できることでしょう。
銀行は実力の割に人気ありすぎただけだと思ってます。
総合職の大学別就職難易度
これ、出すべきなのかすごい悩みましたが、まぁわかりやすいので出してみます。
どっかから怒られたら引っ込めます。。。あくまで推測です。
ざっくりなので、そこまで当てにしないでも結構ですが、それなりに信憑性はあるかとは思います。
(総合職の大学別就職難易度)
まず、学歴フィルターはあるのか、という点ですが、結論としてはそれなりにありますということなのですが、学歴フィルターの正体は、「学生の意識フィルター」にも近いと思います。
上の図をご覧いただくと、そもそもの受験者数が、かなり上位大学に寄っているわけです。
学歴高い人しか集まってこない、受けてくれない、というのが実情です。
実はES合格さえしてしまうと、そこからの合格率は上位大でもそうでなくとも、そこまで変わらないこともあります。
しかしながら、ある程度の傾向はありますので、「大学別就職難易度」を推察しています。
傾向1 上位大国立が一番受かりやすい
傾向2 実は早慶とMARCHはそこまで大きな差がない(現実的にはMARCHは半分体育会と思ってください)
傾向3 関西の大学は関関同立でも割と難易度が高い
総合職特定については以下のようなイメージですかね、、、主な採用のマーケットはMARCH関関同立だと思います。
受ける母集団の数が総合職とは圧倒的に違いますね。ただ、採用数も少ないので、決して内定取りやすいとかそういうわけではありません。
ぶっちゃけると、三菱UFJ銀行の総合職特定は男性が受けるとかなり受かりやすいです。
なぜか。男性の方が退職率が低いからです。総合職特定の女子は、いい総合職の旦那さんが見つかると結婚して退職していきます。
なので、長く銀行に貢献してくれることを考えると、男性をそれなりの数とっていないといけない、という事情が出てきます。
アソシエイツは正直学歴はあんまり関係ないです。
一番多いのはMARCH関関同立です。最近は早慶も増えてきました。
女子大もかなり多いですね。東京だと日本女子、東京女子、関西だと武庫川とか神戸女子とかその辺です。
アソはイメージでしかないですが、7,000人ES出して300人入社くらいのイメージじゃないですかね。20倍くらいの競争確率。
メガバンク間で人材を取り合う以上に、実はCAを目指す方々の抑えとして受けられるのがこの三菱UFJ銀行のアソシエイツ、一般職という仕事です。
三菱UFJ銀行はアソシエイツ職の採用のタイミングが凄い遅いので、CAの採用が終わってから開始します。損保や生保、他のメガも先に採用終わっているので、アソの採用は正直「残り物には福がある採用」だと思います。
たぶん7,000人ES出しても、選考受けるのは半分くらいでしょう。
そう考えると、銀行の一般職狙いたい人は三菱UFJが一番受かりやすいと思われます。
【選考の状況】
ここでの採用情報はデータや学生さんからのヒアリング情報に基づくものです。
(総合職)
3月 ES提出、ウェブテスト
4月 合否発表
5月 面接日程調整
6月 選考スタート
グループディスカッション
以降は毎日のように面接。
人によって回数は若干異なるが、だいたい4〜6回くらい。
なので、最短での内定は6月5日くらい。12〜14日くらいまで緩やかに続く。
みずほは5月中に内定出しますし、三井住友も6月1日から内定出し始めます。伊藤忠や丸紅も5月中から内定出し始めます。
三菱UFJのペースは三菱商事や三井物産と同じくらい。
さすがに学生は待ってくれません。
選考を受け続けてくれる学生は選考を受けた学生のうち半分もいないくらいでしょう。途中でみんな他社内定をとっていなくなります。
実は選考まで進めてしまえば、内定を取れる確率はぐっと高まるのが三菱東京UFJの採用の特徴です。
ES、ウェブテスト
→重要なのはウェブテストです。
ESは面接に進んだ際に必要となるもので、書類選考ではあまり関係ありません。なので、無駄に文字数ぴったりにするとかはしなくていいです。
9割くらいは書きましょう。あと聴いてほしいことを書きましょう。
ウェブテスト
→ベーシックなSPIだと思います。
SPIは学歴と高い相関関係があります。
東大は偏差値50以上が9割を超えますが、日大はちょうど半分くらいです。
銀行は取らないといけない資格が多いですし、守らなければならない約束、規定も果てしなくたくさんあります。「勉強して頭に入る」というのはとても重要なことです。
結局、先ほど出てきた、「それなりの大学の人しか受けてくれない」ことと、「上位大ほどにES合格率が高い」という2つの事象を持って、選考を進み採用されるのが上位の大学に偏ってしまうのです。
グループディスカッション
グループディスカッションは、正直人数調整でしょうが、昨今は受けてくれる学生さんが少ないので、あまり緊張していかなくとも大丈夫かと思います。
ただ、グルディスの場合は場慣れをしておくことがとても重要なので、事前に練習をしていくことは必要です。
面接
まず、複数回の面接があるのですが、ほとんどが現場の人たちです。
つまり素人面接官です。つまり、同じようなことをずっと聞かれます。
ある程度傾向と対策をしていけば、答えづらい質問とかはあまりないでしょう。三菱UFJの場合は他のメガバンクに比べて、業務理解、銀行への興味の強さが選考結果に影響するイメージがあります。
みずほはある程度コミュニケーション力があれば最初の方の面接は大丈夫だと思います。
SMBCはがっつりリクルーターと話し込まないといけないので、コミュ力よりも人間力重視、逆に銀行への志望度合いとかは関係ありません。
三菱UFJが最も総合的に自己分析や業界分析、なぜ三菱か、といったオーソドックスな就活を求められると思います。
インターン組
インターン組はとてもインターンの中での動きを見られ、すでに評価が決まっています。
面接でよっぽどのヘマをしない限りは評価はインターンで決まっていると考えていいでしょう。
逆に、インターンで評価をされないといかに面接で頑張ろうと結果は変わらないので気をつけて下さい。
(総合職特定)
4月 ES提出、ウェブテスト
5月 合否発表
5月 面接日程調整
6月 2週目から選考スタート
3〜4回面接
選考方法は極めてオーソドックスです。
受験者はほとんどが女子、男性はちらほら。
合格者は受験者の総数に比べると男性の割合が多め。
ぶっちゃけ、男性であればかなり高い確率で受かると思います。
(アソシエイツ)
4月 ES提出、ウェブテスト
5月 合否発表
6月 面接日程調整
7月 選考スタート
3〜4回面接
少し前はこんな日程でした。
めちゃめちゃ遅いですよね。
なので、当然合格はしやすいです。
【三菱東京UFJ銀行に採用されるのはどういう人?】
さて、「三菱東京UFJらしい」人とはどのような人なのでしょうか?
つまるところ、どんな人が受けると採用されやすいのか。
以下のキーワードに自分が当てはまるかを考えてみてください。
・優等生タイプ、学級委員タイプ
・真面目、実直
・正論が言える
・コミュニケーションに自信がある
・キャラとしては目立つ方ではない
・どちらかというと副主将、副幹事タイプ
・体育会である
・赤い血が流れている
・じっくり成長したい
自分のタイプは以下のサイトの自己分析ツールを使って確認しましょう。
僕もいろいろと試してみましたが、リクナビとかマイナビよりも自己分析をするにはこの2つの方がいい感じです。
大手からベンチャー企業まであなたにオファーが届くスカウト型就活サイト【OfferBox】
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【今、銀行に就職するのがオススメな理由】
以下の記事に、なぜ今銀行に就職するべきなのか、を記載しました。
正直、アソシエイツでの就職はあまりオススメしませんが、総合職は結構いいと思います。
総合職であればグローバルな目線での仕事、経営に近い仕事を学べます。総合職特定であれば、営業スキルを磨けます。
是非こちらも参考に見てください。
https://syukatsunohonne.com/295
以上、三菱UFJ銀行を紐解いてきました。就活で使える話題も多いかと思います。これから金融、銀行を受けられる方、是非頑張ってください。
こちらと同じように企業、業界、選考の特徴などを整理してみるといいと思います。
他にも個別企業の分析を充実させていってますので、ぜひこちらもご覧ください。