リクナビ内定辞退予測問題の裏事情〜「合否に関係ない」という企業、嘘ではないが誠実さがない

リクナビ内定辞退予測問題の裏事情〜「合否に関係ない」という企業、嘘ではないが誠実さがない

最近、リクナビの内定辞退予測が問題になってますね。個人的には騒ぎすぎだと思ってます。学生が売り手市場をいいことに内定獲得ゲームをしているので企業側も攻略本が欲しかった、ということ。

問題は企業側の「合否に使ってない」という説明の不誠実さだと思います。なので、こっちにフォーカスして書いてみたいと思います。

 

「合否に関係ない」は嘘ではないが、、、

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「合否に関係ありません」「内定後の学生のフォローのために使った」

う〜ん、釈然としない説明ですよね。多分嘘だと思います。

 

そもそも選考の流れをざっくりとしたイメージ以下の通りです。

(もちろん各社選考のステップは異なります)

各フェーズで採用担当は何を考えて、どこで内定辞退予測を使うのでしょうか

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【書類選考】

足切り。明らかに意欲ない、学力低い、などで選別

【一次選考】

基礎能力の確認、コミュニケーションが問題ないかどうか

【二次選考】

具体的にどの部署でどう活躍していけそうか。専門を極める人材か、管理系、営業系、など活躍イメージをつけること。

※一次選考の担当より、二次選考の担当の方が、会社の中で色々なポジションを知っている、もしくは一緒に仕事をしたことがあるので、学生さんをいろんな視点から見れるようになる。

【最終選考】

一緒に働けるイメージができるか、自分の部下ならどうか、などのフィーリングがメインです。直感に勝る選考はありませんね。

 

【最終選考合格】

最終選考の結果が出てきた段階で、「結局何人採用しないといけないんだっけ?」となります。そうすると、

「是非来て欲しい!!」→文句なしで内定だし

「できれば来て欲しい」→少しでも内定受諾の可能性が高い人を選ぶ

 

となりますよね。

ここで登場するのがリクナビの内定辞退予測です。

 

つまり、「選考の合否には関係ない」のは間違いないです。

ただし、「誰に内定を出すか」については活用しているでしょう。

 

「合否には関係ない」→確かにないんです。

 

でもさ、それって説明としてなんかずるくないですか?と思うわけです。

 

リクナビの内定辞退予測は大したことできないはず

一方で、そもそもこのリクナビの内定辞退予測はどこまで使えるんでしょうか?

 

リクナビで取れるデータって、結局リクナビIDで紐づけられるもの、ということですよね。

そこから推測すると、実は大した情報取れないんです。

 

「どの企業にプレエンしたか」→本エントリーしたかどうかわからない

「どのような業界にプレエンしたか」→どの業界に興味関心が強いか、はわかりますね

「どの企業のページを何回見たか」→どこの企業、業界を本気で考えているか

 

うん、こんな情報、企業に渡されたらやだなぁと思うでしょう。

でも改めて考えてみると、

 

・リクナビの企業ページってそこまで見てますか?

・リクナビ使うのって、3月上旬で終わりませんか?自分の本心そこから動いてませんか?

 

と考えると、個人的にはリクナビの内定辞退予測データはクズデータだと思ってますw

 

なので、僕が企業の採用担当だったら、こんないらないデータもらったところでどう使えと?と突っ返すレベルのものだと思いますね。

 

リクナビがやりたかったこと

ここからは完全に推測ですが、リクナビはマイナビとのプラットフォーム競争でだいぶ危機感を持っていたんでしょうね。

マイナビのほうが価格が安いんです。

リクナビは大手以外は代理店を活用するので代理店のためにも価格を下げられない。対してマイナビは全て直販で勝負するので価格をリクナビに合わせて下げることができる。

 

で、学生の利用率が同じくらいであれば企業としてはマイナビを選んでしまいますよね。

 

そこで考えることは、いかに「リクナビを使わないとできないことがある」と企業に思わせるか、です。

 

例えばリクナビに登録する時にIDが付与されますね?

で、リクナビから企業にプレエントリーをするとします。

そこで企業側が発番する管理番号と、リクナビのIDを突合させることができれば、リクナビ上での「あなた」と、企業管理システム上での「あなた」を同一人物と特定することができるようになります。

 

これによって、リクナビの中での学生さんの動きが企業側でも同じ人物としてみることができる。

 

ポイントは

「リクナビからプレエントリーさせないと、この機能が使えない」ということですね。

 

「リクナビ内定辞退予測のデータが欲しければ、マイナビとかを使わせずにリクナビで一本にしたほうがいいですよ」と他を排除することができるようになります。

 

代理店から「マイナビが価格攻勢できて戦えない、リクナビ独自の素晴らしい機能をなんとか作ってくれ」とかプレッシャーがあったのかもしれませんね。

 

何れにしても、マイナビに追い込まれたことで今回のエラーが起きたんだと思います。

 

リクナビ内定辞退予測を購入した企業一覧

リクナビ内定辞退予測を購入した企業は以下の企業です。

 

トヨタ自動車

ホンダ

三菱電機

京セラ

NTTコムウェア

YKK

レオパレス21

りそなホールディングス

アフラック生命保険

大和総研ホールディングス

 

どの企業も「選考に利用した」とは一言も言わないですね。

せっかく高いお金を出して(?)購入したデータをフル活用しなくてどうするんですかね?

 

購入してから「このデータ使えない、、、」と絶望したんでしょうか。

内定者のフォローのためにそんなにお金かけないですよ、普通は。

 

潔く「選考をよりしっかりするために志望度の高い候補者に内定出しをするべく購入したが、データ思ったよりも不十分で使えなかった」

とか言ってくれたらいいのに、と思いますけどね。

思ったこと

なんか、世の中「副業しようぜ」とか「1社に勤め上げるのは古い」みたいな価値観が醸成されてきている、とメディアはよく言いますよね。

 

でもこういう時だけ都合よく「新卒信仰」を煽り立ててリクナビを食い物にするメディアの行儀の悪さには絶望です。

 

内定辞退予測がいい悪い、とか言う前に自分たちの報道スタンスを見直してくれ、と思うだけです。

 

まとめ

・リクナビはもちろん悪い

・でも、正直に「内定辞退予測を選考に活用しようとした」と言わない企業はもっと悪い

・こんな時だけ「新卒信仰」を持ち上げて扇動するメディアは最悪

・実は学生への影響は大したことない。リクナビから取れるデータは大したことないから。安心してください。

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