Googleの「あいまいを許容する力」とは何か。

Googleの「あいまいを許容する力」とは何か。

「Googleがあいまいな環境を受け入れる力を重視」という記事が出ました。Googleが言うだけで凄いことなのかと思いがちですが、この「あいまい力」というのは、ほとんどすべての会社で必要です。この「あいまい力」が何なのかを紐解いていきます。

 

「あいまい力」の正体は

つまるとこ、「あいまい力」って何?

 

ということだと思うのですが、

 

あいまいな環境でも『とりあえず』『行動』できる力

 

と言うのがあいまい力の正体です。

 

ん?そんなこと?と思うかもしれませんが、これがなかなか難しいんです。

成功するかどうかもわからない、正解かどうかもわからない、情報が全くない、でもやってみる、というのは勇気がいります。

 

学生さんの「あいまい力」を試すにはインターンがちょうどいいです。

特に、5日間とかの長いインターンですね。

 

ぶっちゃけ、5日間のインターンではかなり企業の人から「あの学生はとても優秀」「あの学生は採用レベルは厳しい」と見られています。

 

正直選考に有利にも不利にも働く、というのが5日間のインターンですね。

 

学生からすると「失敗できない状況」になります。

 

そんな環境で「わかんないけど、とりあえずやってみようぜ」という失敗のリスクをあえて犯すのが難しいことであるのは、皆さんも容易に想像できるかと思います。

 

 

「あいまい力」は何故必要なのか

では、なぜ今この「あいまい力」がフォーカスされているのでしょう。

 

これには幾つかの時代背景が大きく関係しています。

・デジタル系のビジネスは失敗しても損失が限定的であること

・破壊的イノベーションが科学されてきたこと

・リスクマネーの出やすい環境ができてきたこと

・優秀な人材がベンチャー市場に多く集まるようになったこと

 

・デジタル系のビジネスは失敗しても損失が限定的であること

まず、従来「ビジネスで失敗する」というと取り返しのつかない大失敗、というイメージでした。しかし、現在のデジタル系のビジネスは非常に低資金でスタートが出来るようになっています。

 

レンタルサーバー借りて、ドメイン取得すればすぐにでもHP始められますが、1年で1万程度あれば始められてしまうんです。

 

失敗した時の傷口が小さいのであれば、まずは取り組んでみること。

これが必要になったわけです。

 

・破壊的イノベーションが科学されてきたこと

ピーターティールの「Zero to One」という本をご存知でしょうか?

ペイパルマフィア、と称されるペイパル創業者ですが、破壊的イノベーションの生まれるプロセスを科学しています。

これによると、破壊的イノベーションはいかに「隠された真実」を見つけるか、が重要です。世の中のみんなが真実であると信じて疑わないことが、新しいビジネスモデルを持って一気にひっくり返される、そんな新しい真実のことです。

ここにたどり着いた者こそが破壊的イノベーションを実現すると。

しかし、真実は隠れているので、世の中の9割以上の人は反対するわけです。そんなわけない、と。そしてそれは当たっていて、「隠された真実」に見えるものは実際に真実でないことが殆どです。

 

なので、結局「やってみないとそれが真実か虚像かわからない」んですね。

 

ここでも「まずやってみる」という精神が求められます。

 

・リスクマネーの出やすい環境ができてきたこと

そして何かにチャレンジしようと思った時は絶対にお金が要りますね。

帰ってこない無駄になるかもしれないお金、これが今非常に盛り上がっています。日本のベンチャーキャピタルの投資額も高い水準で維持されています。

 

何かを挑戦したい、やってみたい、と思った時に、その元となる資金を比較的容易に調達できるようになったのが、挑戦を後押ししています。

 

 

・優秀な人材がベンチャー市場に多く集まるようになったこと

最後になりますが、「ヒト」の問題です。

 

少し前まではベンチャーを起業したり、新卒でベンチャーに就職するようなヒトは「少し変わった奴」という評価でした。

 

しかし時代は少しずつ、

「優秀な人材ほどベンチャーに行く」

「特に優秀な人材ほどスタートアップ(極めて小さいベンチャー)にいく」

という評価に変わりつつあります。

 

優秀なヒトがベンチャーに来ると何が起きるのか。

 

「失敗しても、また次に何ができる自信がある」という人たちなので、失敗が怖くないんですね。

ベンチャーで失敗して事業をたたんだとしても、次に生きる道を自分で掴む自信があるので、失敗するリスクがあまりない、という考え方をするのです。

 

そんな人たちからすると

 

「何でやらないの?」

 

という感覚です。

 

このような背景から、「とりあえずやってみること」の価値が非常に高くなっているのが現在の風潮です。

 

 

「あいまい力」は特別ではない

では、これが特別なことなのかと言うと、実はそうでもありません。

 

例えばサントリーの有名な格言では

 

「やってみなはれ」

 

というのがあります。まずはやってみないとわからない、というものですね。

実はこれ、古くから日本企業が大切にしてきた信念でもあります。

 

日本の言葉に直すと

「行動力」「自発性」「主体性」あたりを組み合わせた言葉だと思えばいいでしょう。

 

大切なことは、「知ってるだけ」でなくて自分で試してみることです。

これもあいまい力ですね。。。

 

 

あいまい力を試すには先ほども書いた通り

 

「失敗が許されない状況」

 

を作り出すことが大切です。

 

何も、勉強せずにテストに臨みなさいと言っているわけではありません。

 

「何か本気になれるもの」を持つことです。

 

学園祭の出し物でも構いません。

みんなが思いを一つにしてその日のために頑張ってきた、最後の学園祭の日は失敗できないですね。

 

ゼミの発表、ビジコン、バイト先、場所はどこでもいいのですが、大切なのは「本気になれるもの」であることです。

 

緊張で逃げ出したい時、厳しい現実から目をの背けたい時、それでも一歩を踏み出せるか、というのが大切なのです。

 

大学1、2年生はサークルや部活、バイトで試してみるのがいいでしょう。

バイトで本気になれるもの、を探すのは簡単です。相手が本気でくるもの、を考えればいいので、塾の先生で受験生を担当するとか、結婚式場の配膳をやるとか。結婚式は主催の新郎新婦は人生で1回の晴れの日ですから、失敗するわけにはいきませんよね。

 

大学3年生は長期インターンで試すのが最もわかりやすいでしょう。

企業の人事に見られている中で自分がいかにパフォーマンスを出せるのか、を考えるにはうってつけの場所です。

 

学生レベルの高いインターンに行けば行くほど

「頭はいいけど、あいまい力のない人」が必ずいます。

「頭は良くないけどあいまい力のある人」と

「頭は良いけどあいまい力のない人」は

ものすごい相性が良いか、ものすごい相性が悪いかのどちらかです。

 

そんな時にどうするかを学ぶのもインターンの醍醐味ですね。

 

あいまい力は選考で見られる?

はい、見られます。ただ、上記の通り「主体性」や「行動力」と言葉を変えて現れます。なので面接でいきなり

 

「私にはあいまい力があります」

 

と言っても面接官も「??」です。

まだ市民権のある言葉ではないですね。

 

「失敗から学ぶ力がある」とか、それくらいにしておいたほうがいいでしょう。

 

 

あいまい力を測定する「Bridge」

もっと手軽に「あいまい力」を知りたい!という人は、

リンク&モチベーションという会社、もしくはその子会社のリンクアイという会社でやっている「Bridge」というテストを受けてみてください。

 

僕は以前インターンをやっていた時にこのBridgeを使ってました。

本当は選考で使いたかったのですが、高くて使えませんでしたw

 

これはSPIや玉手箱などではでてこない「あいまい力」が唯一見える化するテストで、面白いです。

 

受験してフィードバックをしてもらうこともできたと思いますので、もし気になった方はリンクアイのホームページに行ってみてください。

(なんか商売みたいですが、僕はリンクと何も関係ありません。。。ただ、Bridgeはいいテストです。)

 

以上、あいまい力についてでした。

 

あなたのあいまい力はどうですか?

あいまい力は鍛えられるものでもあるので是非、チャレンジしてみてくださいね。

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