面接官の期待値とのGAPが大きい正規留学アピール。合格ESの基礎。学チカ別自己分析・自己PR:正規留学生編

面接官の期待値とのGAPが大きい正規留学アピール。合格ESの基礎。学チカ別自己分析・自己PR:正規留学生編

さて、本日は留学生編に入ります。この記事で取り上げるのは、留学の中でも正規留学をしている学生の自己分析、自己PRです。実は結構面接官によって評価がマチマチになりやすいのが正規留学生の特徴です。地雷を踏まないように気をつけてしっかり自分のことをアピールしましょう。

自己分析・自己PRで最も大切な2つのこと

マイナビ

「自己分析・自己PR」をどう選ぶか、は『◎本気度』『×成果の出たこと』

留学生でも語るべきは「本気度」です。ここは日本の学生と何ら変わりません。

自己分析や自己PRを選ぶときに大切なのは、「自分が最も本気になれたこと」からメッセージを抽出することです。

学生さんからすると「誇れるもの=結果を出せたこと」が話しやすいのですが、まぁ社会人からすれば20歳そこそこの若者の成果なんてものはそんなに大したものではありませんw

むしろ、これからの長い社会人人生の中でどのように活躍をしていくのか、という未来を知りたいので、未来を見せるには過去の「結果」でなく、「頑張れる人間」ということを知ってもらわないといけません。

だからこそ「仕事に本気で取り組むこと」「本気を出すとどこまでできるか」を面接官に伝える必要があるので、結果が出た、でない、でなく、本気になった時にどれくらい頑張れる人間なのか、を話せるようにしましょう。

ガクチカ=本気を出したこと、と覚えておきましょう

「自己分析・自己PR」を語る際は『ストーリー性』が大切

自分を知ってもらう時に重要なのは、「わかりやすさ」です。人を理解することって、すごい難しいですよね。是非皆さんも自分で面接官をやってみてください。難しさが分かるはずです。

自分をわかりやすく伝えるために最も有効なのは、「ストーリー性」が見えることです。

一つ一つの行動に「なるほど、だからあなたはこのようなことをやってきたんですね」と納得感があることであり、これが上手に話をできると、志望動機なんかいらないわけです。

「あなたが歩んできた道の上にうちの会社がある」と面接官が勝手に理解してくれるからです。ここまでいけると理想です。

ただ、「そんなに一つ一つに意味のある選択なんてしてない」「なんとなく生きてきただけ」という人もたくさんいらっしゃると思います。でも実は、ほとんどの場合は自分の隠れた意識に気がついていないだけで、何かしらか自分の価値観で選択をしているんですよね。それを見つけるのが自己分析です。

是非、自分の判断基準を見つけましょう。そしてストーリーにして話ができるようになりましょう。

「本気だからこそ感じる苦悩」と「苦悩とどう向き合ったか」が大切

正規留学前に英語がそこまで得意でなかった方が正規留学した場合は言語、カルチャーショックなど、話がしやすいところです。ただ、そこに甘えると平凡な話になってしまいます。「もし最初からネイティブだったら」を前提に話をする方が無難です。想定の範囲内の話をされても面接官が感じるものが薄いからです。

1 なぜ正規留学をしようと思ったのか
交換留学ならまだしも、正規留学は結構勇気いりますよね。最近は開成高校から海外の大学に進む、というような人もいますが、そんな人は特殊で。なぜ正規留学をしたのか、日本の大学ではなかったのか。中には現地の語学学校に通ってから4年制の大学に編入する、といった方もいらっしゃいますよね。非常に勇気のいる決断がなぜ出来たのか、を是非話してあげてください。
2 本気だからこその苦労や難しいこと
友人との会話に困る、授業の内容がわからない、この辺りはおそらく正規留学をすると決めたらわかっていることだと思います。もちろんそれを乗り越えたのは大きな成果、成長であることは間違いないのですが、できればもっと人間臭いストーリーをした方がいいです。なぜなら、面接官が知りたいことはあなたが「どれだけ仕事ができるか」「どれだけ成長するか」です。申し訳ないのですが、語学力は会社に入ってから海外転勤でもさせれば伸ばすことができるのです。そんな話を聞きたいわけでなく。より周りの人との人間臭い部分での悩み、乗り越えたことを話をしてください。
3 本気で取り組めたことで何が変わったのか
他の記事でも書いているのですが、大切なことは成長の「幅」です。本気向き合ったからこそ抱いた感情はなんでしょうか?本気になれなかったらどうだったでしょうか?社会人もいろいろな経験がありますから、「本気になったからこそ出る言葉の重み」みたいなものはなんとなく感じ取ることができます。その重みが出るようになれば説得力が出ますよ。

正規留学経験のある面接官は正直少ないです。なので、若干自分の経験は伝わりづらいことを念頭に話を組み立てましょう。そして、上にも書きましたが「面接官は何を知りたいか」を考えることが大切です。どうしても正規留学生は「話せること、話したいこと」がたくさんあるので自分の話したいことを話しがちです。苦労した話もしやすいのでそこに陥りがちなのですが、実はあまり有効な話にならない可能性が高いです。この辺りも学生さんと面接官のGAPが大きいところになりますので、注意していきましょう。

正規留学をガクチカにして内定に近づく自己分析、自己PR例3つ

正規留学をガクチカにする自己PR例は以下のようなイメージです。話せることは結構あるのですが、面接官に響くものをしっかりとチョイスして話を組み立てていきましょう。

1 異なる考え、文化の人を束ねるリーダーシップ
言語の壁よりも文化の壁の方が話は伝わりやすいです。それは、日本国内で「考え方の異なる人を巻き込んだ」という経験と近しいので、面接官が頭の中で想像をしやすいからです。なので、異文化で集まった人を集めて何かを成し遂げる、という経験はとても素敵です。ミュージカル俳優の山崎育三郎が高校で留学して、みんなの前で歌ったエピソードなどがありますが、そういうのも面白いです。(詳しくは検索してみてください)
2 授業に没頭
海外の大学と日本の大学の大きな違いはやはり勉強量でしょう。がっつり勉強をした、という話もいいですし、それをクラスメートと協力してやっていた、という話もいいですし、インターンも絡めて話ができるとなお良いですね。勉強することの面白さ、アカデミックさで勝負することはなかなかできないことなので、ぜひそのアドバンテージを活かしてください。
3 (日本と変わらないが)サークルや学生団体に力を入れたこと
上に書いた通り、言語面での困難はなかなか通用しませんが、サークルや学生団体の経験を日本の学生と同等に話すことができれば「日本の学生と同じレベルのことを海外でやっている、一つ抜けた存在」になることができます。面接官が知りたいのはポテンシャルですので、ポテンシャル自体はこんな話の方がわかりやすく伝えることができます。インターン先から突然来るなと言われたけど、根性でインターン先みつけていい経験ができた、とか。

留学生活で大変だったことは必ず聞かれます。仕事で大変なことにぶつかった時に、どのように困難に向き合うのか、がとても大切だからです。それを言語面での苦労にしてしまうと仕事のイメージに直結させられなくなってしまいます。
工夫で乗り切るのか、根性で乗り切るのか、頭のキレで解決するのか。自己PRの機会をもらったのですから、自分のタイプを教えてあげましょう。

正規留学の経験で戦う3つのポイント

まず、「普通の人と少し違う決断をした」という自覚を持ちましょう。面接官が毎年何百人と会ううち、正規留学している人は全体の1〜2%程度しかいません。面接官によってはそれを肯定的にとらえる人もいますが、多くの場合は「リスク」として認識するはずです。大企業を含めて、日本の企業が学生の方に求めるのは「自社のカラーに染まることができるかどうか」だったりするからです。ベンチャーとかを受けるならその「人と違う」ことが武器になります。大企業を受けるときはリスクになります。その辺りをしっかりと踏まえた上でポイントを押さえましょう。

1 (大企業のときは)ある程度日本の大学に通う学生と同じ土俵で戦うよう心がける
2 (ベンチャーのときは)「他の人と違う」選択をした自分らしさで勝負する
3 (何れにしても)「言語の壁」を困難だったことにせず、より人間らしい活動の話をガクチカにするべき

というわけで、このガクチカ、自己分析・自己PRの基礎を踏まえてストーリーを展開してみましょう。

結:私は大学で正規留学をし、イギリスの大学に4年通っています。様々な人種、文化の人の中で刺激を受けました。特に私がリーダーとして活動した刑務所で朗読をする活動では、メンバー間の意見の食い違いを「お前が決めてくれ。お前に従うよ」と言ってもらえるほど信頼を勝ち取りました。日本でも海外でも、リーダーとして信頼を得るために必要なのは、物事に向き合う覚悟である、と学びました。
起:小さい頃に海外からホームステイで毎年ニュージランドの学生を受け入れていました。なので、海外の人が身近にいる環境で育ってきたので、留学はそんなに遠い存在ではありませんでした。両親ともに留学も海外勤務も経験したことがないので、子供のためを思ってやってくれたことと思います。感謝しています。高校までは普通に地元の高校に行ったのですが、高校1年の授業の時に「ハゲタカと子供」というようなタイトルの絵を見て、世界の飢餓について考えることになりました。それから、将来自分が働くのであれば飢餓や住む場所に困っている人のためになる仕事がしたい、と思っていました。そんな時にちょうど海外から大学の説明会で日本に来た学校があって、その説明を聞きに行きました。欧州は平和学、国際開発学の本場であること、日本は国際開発の分野では遅れを取っていることを知りました。自分が欧州に行って勉強をして、何かできることがあるかもしれない。小さい頃の友達のような関係をたくさん作れるかもしれない、と高校時代を英語の勉強に費やす覚悟を決めました。
承:幸いなことにイギリスのUCLに合格し、入学することができました。しかし、入学してからはもっと大変でした。もちろん最初は語学で苦労はするのですが、それはある程度3か月くらいすれば慣れてきます。それ以上に大変なのは、チームで仕事をするときにメンバー間の考えが合わないこと、そして日常の勉強量が相当に多いことです。特に勉強については毎日が日本の受験勉強のようです。朝の2〜3時まで図書館にこもっていることもしょっちゅうです。しかし、勉強しに来たので、ここまで詰めて勉強できる環境に感謝しています。
また、私は刑務所にいる人たちのために様々な活動を通じて彼らの道徳を育む、というNPOに所属しました。国際開発を勉強するにつれ、もちろん寄付やボランティアが重要ではあるのですが、それ以上に寄付を受ける人、する人、運用する人のマインドセットが重要である、ということを学んだため、「人の心に響くこと」を何かしらかやろうと思ったのがきっかけです。
転:このNPOが本当に大変でしたが、自分の人生で一番のチャレンジだったと思います。メンバーは中東、アフリカ、南米、北米などいろいろなところからきている人ばかりです。文化的な違いから何をどう刑務所の人たちに考えて欲しいのか、この活動を通じて彼らにどう変わって欲しいのかなど、バラバラでした。
企画をするにあたり、全員がリーダーである私に要望をぶつけてくるのですが、皆自分のやりたいこと、自分の国ではこうだ、という話をしてきます。私は「これはチャンスだ」と思い、なぜその国ではそんな習慣があるのか、なぜそのような考え方をするのか、などを突き詰めて考え、それぞれの主張をブレイクダウンしていきました。すると、実は根底に2つの価値観しかないことがわかりました。「どんな人間にも更生のチャンスがあるべきだ。手を差し伸べよう」というものと「悪い人は結局悪い人のままなのだ。自分が『悪い人だ』と理解させることが重要だ」という全く反対の主張なのです。もはや文化的な話なので、この考えを変えるわけにはいきません。そこで私が提案したのは、「目的は全然別なのだけど、結果として与える影響が両方の主張を受け入れられる第三の案を考えよう」というものです。変えられないものは主義主張、でもやることは変えられます。自分たちがコントロールできることに集中しようと思ったのです。
結果として、僕らが本当に意義があると思っている本を朗読する、ということで一致しました。最後に「色々言ったのに、お前は全部聞いてくれた。お前に従うよ」「素晴らしいアイデアだった、ありがとう」と言ってもらうことができましたが、これは「何としてもこのメンバーのやりたいことを叶えるんだ」という覚悟をみんなが理解をしてくれて、一生懸命に解決策を導き出そうとした僕の姿勢を評価してくれたのだと思います。
結:この経験のおかげで、表面的に人の言っていることを聞くのではなく、その背景の文化やなぜそのような主張をするのか、を理解すること、そして覚悟を持って人に向き合うことの大切さを学びました。社会に出ても様々なことに覚悟を持って対応していきたいと思います。

私が最も伝えたいことは、「就活のhow toは社会に出て役に立たないので、そんなことに時間を使ってほしくない」ということです。

自己分析、自己PRは、内容は自分らしさを出さないといけませんが、ある程度は「型」で勝てます。なので、勝ちパターンはお伝えします。それよりもしっかりと自分と向き合い、誇りを持って自分の進む道を決められるように頑張ってください。

自己分析の必須ツール オファーボックス&キミスカ

最後になりますが、自己分析をするときは以下のサイトに登録すると自己分析に役立ちます。
できれば2つともにやってみて、同じような結果が出るかどうかを確認してください。
社会人でもMIIDASというサイトで自己分析をやってみたり、社会人用のSPIがあったりするんです。僕も実際に転職の時は活用したりしました。

大手からベンチャー企業まであなたにオファーが届くスカウト型就活サイト【OfferBox】

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同じような結果が出る人は自己把握力がある人です。逆に、全然違う結果が出てしまった人はまだ自分を知る、ということが足りない人です。どちらでもいいのですが、大切なことは「今の自分の立ち位置を知る」ことですね。

自己把握できていれば次に進めばいいですし、できていないのであればまずはそこから始めていきましょう。

オファーボックスは就活生に利用されているサービスで第5位、毎年10万人近い学生さんが利用しています。

ぶっちゃけ、超大手企業や人気のある企業は利用していません。学生さんは放っておいても集まってくれるからです。

正直、逆求人は好きではありません。が、オファーボックスの性格診断は有用だと思います。

キミスカもオファーボックスと同じく逆求人系のサイトです。

こちらもかなり多くの学生さんが利用していますね。

この2つの性格診断を組み合わせて自己分析をしてみることをお勧めします。


自己分析、自己PRをブラッシュアップするにはうまいことOBOG訪問を活用してください。
OBOG訪問は緊張しますが、社会人に実際会って、社会人から見るとどう見えるかを聞きながら修正していきましょう。

あまり選考直前でやってしまうと、整理ができないままに選考始まってしまうので、余裕を持っていけるといいですね。

OBOG訪問はBizrearch capmpus使うととても便利です。大学の先輩をすぐに探せるので、一度見てみるといいです。

ビズリーチ・キャンパスは「同じ大学出身の先輩に話を聞けるOB/OG訪問サイト」です。
将来のことを考え始めるタイミングで、母校の気になる先輩に話を聞いてみませんか。

では、自己分析、自己PR、頑張ってくださいね!

過去の自己分析記事はこちらです。

泥臭さ×賢さをアピールできる電話営業。合格ESの基礎。学チカ別自己分析・自己PR:ベンチャーインターン編

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https://syukatsunohonne.com/1232

ちなみに、大学3、4年生向けの就活の勝ちパターンは以下のページで紹介しています。
https://syukatsunohonne.com/472
大学1、2年生でこの記事を読んでくれた人は是非こちらもご覧ください。
https://syukatsunohonne.com/427

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