留学生ネタ3つ目です。今回は交換留学の学生さん向けです。交換留学自体は10年前と比べてとても一般的になりましたね。皆さんにとっては清水の舞台から飛び降りるような挑戦なのですが、残念ながらその度胸が伝わりづらくなってしまいました。要は、留学中の中身で勝負です。
自己分析・自己PRで最も大切な2つのこと
『本気度』を語らないといけないのは他の自己分析・自己PRと変わりません。しかし、、、以前は「留学すること」自体が本気で取り組んだことでも面接官に十分訴求できたのですが、最近は留学がポピュラーになり、「留学先でどんなことにチャレンジしたのか」の方に重点が移っています。留学自体はそんなに特別なことでなく、結局は日本のサークルや学生団体と同じで、そこでどう頑張れたのか、を重視する傾向があります。
自己分析や自己PRを選ぶときに大切なのは、「自分が最も本気になれたこと」からメッセージを抽出することです。
学生さんからすると「誇れるもの=結果を出せたこと」が話しやすいのですが、まぁ社会人からすれば20歳そこそこの若者の成果なんてものはそんなに大したものではありませんw
むしろ、これからの長い社会人人生の中でどのように活躍をしていくのか、という未来を知りたいので、未来を見せるには過去の「結果」でなく、「頑張れる人間」ということを知ってもらわないといけません。
だからこそ「仕事に本気で取り組むこと」「本気を出すとどこまでできるか」を面接官に伝える必要があるので、結果が出た、でない、でなく、本気になった時にどれくらい頑張れる人間なのか、を話せるようにしましょう。
ガクチカ=本気を出したこと、と覚えておきましょう
自分を知ってもらう時に重要なのは、「わかりやすさ」です。人を理解することって、すごい難しいですよね。是非皆さんも自分で面接官をやってみてください。難しさが分かるはずです。
自分をわかりやすく伝えるために最も有効なのは、「ストーリー性」が見えることです。
一つ一つの行動に「なるほど、だからあなたはこのようなことをやってきたんですね」と納得感があることであり、これが上手に話をできると、志望動機なんかいらないわけです。
「あなたが歩んできた道の上にうちの会社がある」と面接官が勝手に理解してくれるからです。ここまでいけると理想です。
ただ、「そんなに一つ一つに意味のある選択なんてしてない」「なんとなく生きてきただけ」という人もたくさんいらっしゃると思います。でも実は、ほとんどの場合は自分の隠れた意識に気がついていないだけで、何かしらか自分の価値観で選択をしているんですよね。それを見つけるのが自己分析です。
是非、自分の判断基準を見つけましょう。そしてストーリーにして話ができるようになりましょう。
「本気だからこそ感じる苦悩」と「苦悩とどう向き合ったか」が大切
留学先での苦労はたくさんありますよね。本気でどこまでやろうとしたのか、によって言葉の端々にその人となりが出てきます。日本を知ってもらうためのイベントを開催したとか、向こうでの現地企業でのインターンを経験したとか。なぜそれをやろうとしたのかももちろん大事ですが、どこまで本気になれる人なのか、をしっかりアピールしましょう。本気になった時にどのような解決策を考えつくのか、でその人のタイプもわかります。
留学行く理由→留学で頑張ったことがキレイにストーリーで繋がるといいですし、仮に元々求めていたものと違っても、同じくらい、もしくはそれ以上のチャレンジをした、ということがわかればとてもいいです。この時に、「なぜ本気になれるのか」を追加で入れるようにしましょう。「自分に課した課題を解くのが好き」「問題意識のある分野のことなら本気になれる」など、いろんなタイプがいると思いますので、自分はどんな時に本気になれるタイプなのかを示していきましょう。
難しいチャレンジに挑戦するときは、困難にぶつかることが必ず伴います。これだけのチャレンジをされたので、困難を語るのは難しくないはず。注意すべきは「当たり前に困難なこと」をあまり言わないこと、つまり「語学力が低くて、自分の意図を伝えるのが難しかった」というようなことは避けたほうがいいでしょう。これを自己PRにしないほうがいい理由は、面接官は「仕事のできる人」が欲しいのであって、「語学のできる人が欲しいわけではない」ということです。語学で成長した姿よりも、「人として成長した」姿を語ったほうが、会社に入ってからの成長をイメージしやすいでしょう。なので、ここは是非気をつけて自己分析、自己PRを考えて下さい。
他の記事でも書いているのですが、大切なことは成長の「幅」です。本気向き合ったからこそ抱いた感情はなんでしょうか?本気になれなかったらどうだったでしょうか?社会人もいろいろな経験がありますから、「本気になったからこそ出る言葉の重み」みたいなものはなんとなく感じ取ることができます。その重みが出るようになれば説得力が出ますよ。
注意点が結構たくさんあるのですが、いずれも大切なことですので、しっかりと踏まえていきましょう。日本の学生は「話すネタがない」ということで苦労することが多いのですが、留学経験者は話せることがある一方、面接官にクリティカルに刺さりやすいものを選ぶのが難しい、という悩みがあります。この辺りの悩みを少し解消できればいいですね。
交換留学をガクチカにして内定に近づく自己分析、自己PR例3つ
交換留学をガクチカにする自己PR例は以下のようなイメージです。丁寧にエピソードを交えて展開するのですが、ポイントとなるところは必ず押さえておきましょう。
成長意欲が高い人はたくさんいますよね。しかし意欲だけでは仕方がない。そこを行動に移してきた、という行動力がアピールポイントでしょう。なので、留学先でも行動力あるエピソードが語れるのであれば行動力アピールでいけます。インターン、日本祭りの開催、今の大学よりかなり高いランクの留学先に行けるよう英語の勉強を頑張る、などなど。しっかり行動量と行動力を示せるようにしていましょう。
留学中はバイトをするわけにもいかないので、お金がなくなりますよね。でもお金がないから留学いけない、とか諦める人は多いと思います。様々な難関はあるけれども、それをどう乗り越えるかを考え、工夫と努力で壁を越えていく、そんなことができる人を企業は求めています。結局このエピソードは留学でなくともアピールできることなのですが、「困難を克服してでも乗り越えたいこと」が自分の場合は留学だったんです、という話ですね。体育会で日本一目指したりするのと変わらない話です。
普通に大学生活を送っているよりも、いろんな情報量が入る大きな挑戦であることは疑う余地がありません。だからこそ、刺激に対する変化量のΔ値が大きければ大きな成長を遂げられるはずです。外からの変化に対してそれを真摯に受けとめ、うまくいかないことも誰かのせいにせず自分の何を変えたらうまくいくのかと常に自問し変えられること。問題から逃げないこと。この辺りをしっかりと語れると素晴らしいですね。
何をアピールするかは人によって違います。多くの留学生が勘違いしてしまうことは、「自分はとても特別なことをやってきた」という思い込みです。部活で日本一を目指すことも、100人のサークルの幹事長として活躍することも、そこには大きな困難が伴い、困難に逃げずに戦ってきている人がいます。留学は確かにわかりやすい大きなチャレンジである分、そこに甘えてトークが雑になりがちなんです。だからこそ、しっかりと話の内容を丁寧に、基礎を抑えていくことが大きく差をつけることができます。
ガクチカ交換留学で戦う3つのポイント
上記の通り、ガクチカを交換留学で戦う際のポイントは以下の3つくらいです。しっかりと、自分が強みとしてアピールできるポイントを意識して自己PRしましょう。
2 胆力、やり遂げる力
3 成長性
と、いうことで交換留学をガクチカにする自己分析・自己PRの基礎を踏まえた例文はこんな形になります。
起:私は元々小さい頃からバスケット一筋の人間でした。小学校でバスケを始め、のめり込んだ私は小中高とずっとバスケ一筋。大学受験も一浪覚悟で勉強そっちのけでした。小中高と一貫校だったため、ずっと同じような仲のいいメンバーとチームで続けていました。幼稚園の頃からどちらかというと引っ込み思案だったのですが、小学校からこの仲間に恵まれ、本当に良かったと思います。
承:一浪して第一志望の大学に入り、仲間とも離ればなれになりました。今までバスケしかやってこなかったので、「自分の世界を広げたい」と思って大学に入学しました。しかし、長い事同じような人とずっと一緒にいたため、自分が初対面の人と話す事が苦手である事を忘れていたのです。大学に入ってサークル、バイト、学生団体と、いろいろなところに顔を出してみましたが、どうしても初対面の人の中にうまく溶け込めずに、少し浮いた存在になってしまっていたかと思います。そこで、一番自分にとって厳しい環境に身を置けば引っ込み思案も解決できるのでは、と考え、言葉すら話せない海外に留学しようと思ったのです。
転:まずあまり家にお金がなかったので、トビタテ留学JAPANという制度を使って留学することを考えました。返済不要の奨学金でもらえる額が一番大きかったからです。ただ、倍率がものすごい高いのでどうしたらこれを突破できるかをものすごい考えました。留学先で何をやりたいか、将来どんな人間になりたいか、をプレゼンしないといけなかったので、これをきっかけに自分の将来を具体的に考えることができたと思います。なんとか奨学金をもらうことができ、留学も叶いました。そして留学先、やはり最初は全く何も話すことができませんでした。まごまごして周りに話しかけることもできずにいました。そんな時に、一人のメキシコ人の留学生、ミゲルが僕に聞いてきたのです。「何も失うものがないのに、なぜまごついているのか。1年しかいないのだから、今この時間を最高の時間にしよう」と。はっとさせられました。「失うものがないのに」という言葉、何でそれなのに自分はうまく人に話しかけられないのだろう。原因を考えてみると、小さい頃の一つの出来事がトラウマになっているのだと気付いたのです。4歳か、それくらいの時、友達に話しかけても無視をされ、その友達は別の友達のところに行ってしまった、ということがありました。その記憶が鮮明で戦慄で、自分の中に大きな傷として残っていたのです。
それに気づけたので、その過去の自分としっかりと向き合い、決別をすることができました。自分にはバスケを通じて素晴らしい仲間と出会うことができたのです。古い弱い自分にお別れをしようと。少しずつ、留学先で拙い英語で周りに話ができるようになりました。そして、僕を無視する人はいませんでした。小さな成功体験が自信につながり、自分を変えることができたのです。
結:僕が留学先で手に入れたものはもちろん英語力はあるのですが、それ以上に過去の自分と決別をし、未来に向かって走る力、小さな成功体験を積み重ねて大きな力にするという自信が大きかったと思います。これによって、僕の世界は変わりました。これからも自分を最もチャレンジな環境に起き、自分と向き合いながら新しい自分を創っていく。それによって周りに人に貢献していく、ということをやっていきたいと思います。
私が最も伝えたいことは、「就活のhow toは社会に出て役に立たないので、そんなことに時間を使ってほしくない」ということです。
自己分析、自己PRは、内容は自分らしさを出さないといけませんが、ある程度は「型」で勝てます。なので、勝ちパターンはお伝えします。それよりもしっかりと自分と向き合い、誇りを持って自分の進む道を決められるように頑張ってください。
自己分析の必須ツール オファーボックス&キミスカ
最後になりますが、自己分析をするときは以下のサイトに登録すると自己分析に役立ちます。
できれば2つともにやってみて、同じような結果が出るかどうかを確認してください。
社会人でもMIIDASというサイトで自己分析をやってみたり、社会人用のSPIがあったりするんです。僕も実際に転職の時は活用したりしました。
同じような結果が出る人は自己把握力がある人です。逆に、全然違う結果が出てしまった人はまだ自分を知る、ということが足りない人です。どちらでもいいのですが、大切なことは「今の自分の立ち位置を知る」ことですね。
自己把握できていれば次に進めばいいですし、できていないのであればまずはそこから始めていきましょう。
オファーボックスは就活生に利用されているサービスで第5位、毎年10万人近い学生さんが利用しています。
ぶっちゃけ、超大手企業や人気のある企業は利用していません。学生さんは放っておいても集まってくれるからです。
正直、逆求人は好きではありません。が、オファーボックスの性格診断は有用だと思います。
キミスカもオファーボックスと同じく逆求人系のサイトです。
こちらもかなり多くの学生さんが利用していますね。
この2つの性格診断を組み合わせて自己分析をしてみることをお勧めします。
自己分析、自己PRをブラッシュアップするにはうまいことOBOG訪問を活用してください。
OBOG訪問は緊張しますが、社会人に実際会って、社会人から見るとどう見えるかを聞きながら修正していきましょう。
あまり選考直前でやってしまうと、整理ができないままに選考始まってしまうので、余裕を持っていけるといいですね。
OBOG訪問はBizrearch capmpus使うととても便利です。大学の先輩をすぐに探せるので、一度見てみるといいです。
ビズリーチ・キャンパスは「同じ大学出身の先輩に話を聞けるOB/OG訪問サイト」です。
将来のことを考え始めるタイミングで、母校の気になる先輩に話を聞いてみませんか。
では、自己分析、自己PR、頑張ってくださいね!
過去の自己分析記事はこちらです。
意識高い系を感じさせないことがポイント。合格ESの基礎。学チカ別自己分析・自己PR:ベンチャーWEBマーケティングインターン編
カフェバイトでパンチを利かす方法。合格ESの基礎。学チカ別自己分析・自己PR:タリーズ、ヴェローチェ、サンマルクバイト編
https://syukatsunohonne.com/1232
ちなみに、大学3、4年生向けの就活の勝ちパターンは以下のページで紹介しています。
https://syukatsunohonne.com/472
大学1、2年生でこの記事を読んでくれた人は是非こちらもご覧ください。
https://syukatsunohonne.com/427